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【06.09.22】神田真秋知事の3選出馬表明について

神田真秋知事の3選出馬表明について

2006年9月22日 日本共産党愛知県委員会

 本日、愛知県議会9月定例会の代表質問において、神田知事は、自民党愛知県連、公明党愛知県本部の15日の要請を受け、来年の県知事選に再び出馬する意思表明を行った。

 神田知事は、自民党、公明党、民主党の「オール与党」のもとで7年間、愛知県政をすすめてきたが、この7年間の県政は、私学助成の大幅削減、福祉給付金抑制、国保事業費補助のカットなど、国の悪政に追随し県独自の施策を切り捨ててきた県政であった。神田県知事は、「住民の福祉の増進を図る」(地方自治法)という自治体の本来の仕事にたって「国の悪政から県民を守る防波堤」の役割を果たすのではなく、逆に悪政の共同の執行者となったのである。

同時に、神田「オール与党」県政のもう一つの特徴は、トヨタをはじめ中部財界に奉仕し、大型開発の起爆剤である、愛知万博開催と中部国際空港建設のために、県民の税金をつぎ込み、「行革」による県職員削減や施設の統廃合をすすめ、県民の福祉・くらし・教育・環境・防災など県民が切実に願っている施策を切り捨てて、借金を大幅に増やした県政であった。

神田知事は、県の借金である県債残高を2期7年の間に1兆4000億円増加させ、標準世帯(4人家族)あたり約220万円の借金を県民に背負わせている。その一方で、県財政に占める民生費の割合の全国順位は低落し、先生一人当たりの児童・生徒数が全国最低クラスなど教育条件の全国指標も低いままで放置されている。中小企業対策の商業予算も大幅に削減してきた。

こうした中で、県民の中に格差と貧困化が広がっている。生活保護受給者はこの10年間で1・74倍に増加し、国民健康保険の保険料の滞納者もこの5年間で約6万5000世帯も増え、国保加入世帯の16・8%を占めている。さらに「経済苦」「生活苦」を理由にした自殺者も急増している。雇用者報酬も97年をピークに減り続け、03年度は97年度の雇用報酬と比較すると7%もダウンしている。中小零細業者の倒産、廃業が増加し、小売業事業所数の低下、小規模事業所数の低下がおきている。

 県民が冷たい県政のもとで苦しめられているにもかかわらず、神田知事と「オール与党」はこれまでの県政に無反省のまま、国際交流大都市圏構想を看板に、超高層ビル建設、国際港湾化、高速道路・高規格道路整備を推進し、設楽ダム、徳山ダム導水路、伊勢湾口道路、リニア新幹線、首都機能移転など大型開発をすすめ、広域開発推進の地方制度として道州制の導入をすすめようとしている。

 民主党は、独自候補擁立をすすめているが、神田知事と「オール与党」がすすめてきたこれまでの県政は高く評価しており、県民犠牲の「指導力」が足りないといっているに過ぎない。
 神田知事と「オール与党」の県政の向かう方向は、さらなる県民犠牲、環境破壊、財政危機、地方自治破壊への道であり、神田知事の再選を断じて許すことはできない。

 日本共産党は、愛知万博と中部国際空港という二大国家プロジェクトが終了した今こそ、県政の方向を、県民の福祉・くらし・教育・環境・防災優先に切りかえ、県民の切実な要求がまっすぐに届く県政に切りかえる絶好のチャンスであると考える。

 日本共産党は革新県政の会の一員として、県政を県民の手にとりもどし、県民本位の県政を実現するため、ふさわしい県知事候補擁立と新たな県知事誕生のために全力をあげる決意である。

以上