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【06.05.23】トヨタ出資の蒲郡海洋開発 県・市民に負担負わせるな 八田氏らが聞き取り調査 蒲郡市

5月23日「しんぶん赤旗」

 愛知県三河湾岸にある複合型海洋リゾート「ラグーナ蒲郡」(蒲開)を運営する第三セクターの蒲郡海洋開発(愛知県蒲郡市)に県が増資しようとしている問題で、日本共産党の八田ひろ子前参院議員は22日、同社からヒアリングをおこないました。斎藤ひろむ県議予定候補(豊橋区)、日恵野佳代蒲郡市議が参加しました。

説明を受ける(右から)日恵野、八田、斎藤の各氏=22日、蒲郡市・蒲郡海洋開発本社

 同社は1991年、県26%、蒲郡市25%、トヨタなど民間企業9社が49%の出資比率で設立。トヨタは、15・8%を出資する民間最大の株主であるとともに、350億円以上の融資をしている最大の債権者でもあります。

 蒲開は05年3月期決算では、5800万円の経常損失を出していますが、昨年度末の決算では、会計制度の変更で195億円の超過債務が発生。民間出資者は、県と市に対して、債務解消のための増資を要請しており、県は約40億円の増資をおこなう方針です。

 応対した渡辺洋徃(ひろお)総務部長は、「『減損会計』の“プラス効果”で、減価償却費が年間23億円から1億円を切るなど、単年度黒字が出やすくなっている」と説明。「トヨタからの借入金の返済期日が今年12月に迫っており、増資がなければ今後融資を続けてもらえるか疑問」と述べました。

 八田氏は、「1兆円も利益をあげているトヨタなど一部の大企業は別にして、中小企業や庶民のふところは大変厳しい状況です。そういうときに、レジャー施設や不動産事業を“官”がおこなうべきかは疑問。少なくとも県民・市民の負担にならないようにすべきです」と語りました。