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【06.05.14】幼稚園も保育園も水準低下 問題多い「認定こども園」法案 愛知の保育関係者 井上さとし参院議員らに訴え

5月14日「しんぶん赤旗」

 幼稚園と保育所の機能を併せ持つ総合施設「認定こども園」を作る法案が、連休前に衆議院を通過しました。審議が参議院に移ります。それに先立って12日、愛知県の保育関係者と井上さとし参議院議員との懇談会が開催されました。八田ひろ子前参院議員も参加しました。

参加者と懇談する(右から)井上参院議員と八田前参院議員=12日、名古屋市熱田区

 最初に井上参議院議員から国会の審議状況について報告があり、懇談に移りました。

 保育関係者からは「現行の幼稚園と保育園の水準を引き下げる内容になっており反対だ」「現状でも待期児童対策として保育園の定員枠を拡大しており、保育室が落ち着かない空間になっている。幼稚園と保育園がいっしょになったら、子供たちの生活がばらばらになって、マイナスにしかならない」などと同法案への不安がのべられました。

 また、「入所は直接契約になり、入所選考も保育料設定も施設が行うことになる。親の所得の格差によって入所できる施設が決まることになる。母子家庭や障害者などリスクの多い子どもの入所が拒否されることになりかねない」「国が示すというガイドラインは参考にするというものでしかなく、政令市や中核市が保育水準を低くすることが容易になる。結局は子育ての分野での規制緩和でしかない」などと問題点も指摘されました。

 井上参議院議員は「今の子どもや親の様子が良くわかったので、論戦に生かしていきたい。ファックスやメールなどでみなさんの生の声を国会にぶつけて欲しい」と述べました。