1月1日「愛知民報」
2006年は、空港・万博の2大事業後の愛知県政のあり方と、野党なきオール与党県議会のあり方が問われる年になるでしょう。
昨年11月、日本共産党愛知県委員会は知事にたいし新年度県予算への要望書を出し、「憲法を県政と暮らしに生かす」よう強く求めました。「憲法」がキーワードです。
万博の「経済効果7兆7千億円」といわれますが、地元中小企業から「うるおった」という声は聞かれません。青年雇用は依然深刻で、全体の雇用者報酬は減り続けています。
県政に生活支援施策が期待されますが、神田県政は万博・空港への巨額投資で県債残高を過去最大に脹れあがらせたうえ、「国際交流大都市圏」づくりに県のお金を注ぎ込もうとしています。
県民の福祉要求にたいし、県当局から出る言葉は「財政が厳しい」。たまらず、昨年暮れに障害者団体が県庁前に徹夜で座り込みました。
県内の自衛隊基地で本格的な海外出撃態勢の強化がすすんでいます。小牧基地に空中給油機が配備される予定です。県は、臨戦体制づくりの「国民保護計画」策定を急いでいます。
憲法の原則で県政を検証し、生活重視、9条を生かす県政への転換が求められます。
前回県議選で日本共産党が議席を失い、愛知県議会が文字通りのオール与党体制になりました。
多様な県民の声を反映すべき議会が一人残らず与党です。知事提出の議案は福祉後退があろうが、反対者一人もなしで通るという異常さです。
その一方、県民が県議会に寄せる請願件数は激減しました。日本共産党議員がいた99年度には84件あった請願は、03年度は8件に減りました。与党議員が紹介しないために請願として扱われないのです。
県政改革の焦点は、日本共産党の議席回復で、オール与党体制をくずすことです。