ホームに戻るニュースへ政策へリンク集へ事務所・議員一覧へ申し込みへ生活・法律相談へダウンロードへ

HOME > 政策 >

設楽ダム建設計画の客観的、科学的な
再検証と計画中止を求める要請書

2010年12月20日

国土交通大臣 馬淵澄夫様
中部地方整備局長 富田英治様

日本共産党愛知県委員会 岩中正巳

 

9月27日、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が「中間取りまとめ」をとりまとめ、9月28日に国土交通大臣から中部地方整備局長に設楽ダムの検証を進めるよう指示がありました。

11月26日、第一回設楽ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場が開催されましたが、設楽ダムをこれまで推進してきた中部地方整備局が検証主体となり、設楽ダム推進の立場を明確にしている愛知県副知事、豊橋市長、豊川市長、蒲郡市長、新城市長、田原市長、設楽町長が構成員となり、その発言も根拠も示さず事実と異なることを言って設楽ダムの必要性を説いたり、早く検証を終えることを促したりしています。また、有識者もおらず、再検証を行う場としてはふさわしくありません。

設楽ダムの必要性に関して、客観的、科学的な検証を行い、中止の決断をするために国土交通大臣に以下の要請をいたします。

  1. 設楽ダムの必要性についての客観的、科学的な検証を行うために、設楽ダム推進の立場の人だけを構成メンバーとしない住民参加型の開かれた第三者機関をつくること。
  2. 「豊川水系河川整備計画」や「豊川水系における水資源開発基本計画」の根拠となるデータの再検証もしっかりと行うこと。とりわけ、2010年6月30日、名古屋地方裁判所における「設楽ダム公金支出差止請求事件」の判決のなかでは、「豊川水系フルプランの基礎となった愛知県受給想定調査の水道用水及び工業用水の需要想定には、平成27年度における実際の需要量がその需要想定値に達しない可能性が相当高いという問題があることは確かである」と過大な水需要を見込んでいることを認めている。その点を踏まえて、2002年3月に完成した豊川総合用水事業や2003年3月に完成した幸田蒲郡送水管の利用など既存施設の総合的な運用を行い、過大な水需要見込みについての見直しを行うこと。
  3. 設楽ダム計画では、流水の正常な機能の維持のために6000万トンの容量が必要とされている。再検証にあたっては、ダムをつくって、流水を遮断することは河川が本来もっている「流水の正常な機能」を壊すことになるとの視点から、流水の正常な機能の維持のために6000万トンの容量が必要という異常な計画を見直すこと。すでに環境が破壊された宇連川側の瀬切れについては、大野頭首工地点の維持流量の設定と森岡導水路の活用など設楽ダムにたよらない環境改善の努力をすること。
  4. 仮に設楽ダムができ湛水した場合に地すべりがおきる危険性がある箇所について、設楽ダム工事事務所は、「調査はしているが、公表しない」としている。危険性も含め、住民の皆さんに知らせることが再検証にとっても必要だと考える。湛水した場合に地すべりがおきる危険性がある箇所について公表すること。
  5. 豊川下流の海岸、六条潟への環境影響について、再検証にあたり、しっかりした環境影響調査を行い、調査結果を明らかにすること。
  6. 水没予定地にくらす住民の皆さんは、何十年とダム問題で「蛇の生殺し」状態になっており、新たな設備投資や住宅改修、森林の管理なども十分にできずに損害を被ってきました。
    設楽ダムの建設の有無に関わらず、水没予定地にくらす住民の皆さんへの生活・営業支援、損害賠償を行うこと。設楽ダムを中止にした場合も財政的な裏づけをもって、設楽町の活性化のために支援を行うこと。そのためにも「公共事業の中止に伴う住民の生活再建・地域振興を推進する法律(仮称)」を制定すること。
  7. 2009年10月9日に前原国土交通大臣(当時)は、21年度中は「新たな段階に入らない」と発言し、12月25日には、22年度予算案については、「基本的に、用地買収、生活再建工事、転流工工事、本体工事の各段階に新たに入らず、現段階を継続する必要最小限の予算にする」と発言した。設楽ダムは「生活再建工事」の段階だと言われているにもかかわらず、前原大臣(当時)の発言に反して、「生活再建工事」と全く関係のない工事用道路の工事や、ダム本体建設が前提の付替道路の測量、用地調査、予備設計などの契約・入札が行われている。少なくとも設楽ダムの再検証の結論が出されるまでは、こうした予算の執行、契約・入札は行わないこと。
  8. 設楽ダム建設予定地周辺に生息し、新種の可能性があるナガレホトケドジョウの保護策を改めて検討すること。
  9. 11月26日の「第一回設楽ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場」の開催について、住民が知りえたのは、直前の11月23日の朝刊新聞であった。「検討の場」開催にあたっては、住民にたいする広報をもっと早い段階で行うこと。また、傍聴席も増やすこと。

以上

▲ このページの先頭にもどる