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派遣期間制限違反の是正指導後も引き続き派遣就業の労務提供をさせている派遣先、パナホーム株式会社に対する是正勧告と、当該派遣労働者の速やかな雇い入れ勧告の発動を求める

2009年11月25日

厚生労働大臣 長妻 昭 様

日本共産党愛知県委員会 委員長 岩中 正巳
日本共産党名古屋東・北・西・中地区委員会 委員長 大野 宙光

要請書

1.要請趣旨

労働者派遣法は、派遣受入期間の制限を超えて労働者派遣の役務の提供を受けている者に対し、法第48条第1項の規定による指導を行った後、その者がなお当該期間の制限を超えて労働者派遣の役務の提供を受けている場合には、当該者に対し是正勧告を行うことができるとしています。また当該派遣労働者が当該派遣先に雇用されていることを希望している場合には、当該派遣先に対して派遣労働者を雇い入れるよう勧告することができるとされています。

この規定にしたがい、派遣元、ヒューマンリソシア株式会社を通じ、派遣先パナホーム株式会社へ派遣就業されていた労働者の保護を実現するため、是正勧告、雇い入れ勧告の発動を求めます。

以下詳細について説明を記します。

2.事実経過と要請内容

岩元果子さんは08年5月25日より、派遣元ヒューマンリソシア株式会社の登録型派遣労働者として、パナホーム株式会社中部環境開発支社建設部に就業を開始しました。

就業前の4月には同社の事前面接があり、社内イントラネットの使用及び工事担当者のサポートなど「一般事務」業務であると説明されました。

同年末頃、ヒューマンリソシア株式会社の営業担当者より業務内容確認シートの記入を求められたため、事実を記入したところ「これでは(専門業務として)通らない」との命令で、書き直しをさせられました。以後、岩元さんは契約書にある「5号事務機器操作」と実際の業務内容に違和感を感じ、契約内容の確認と変更を繰り返し求めたものの受け入れられませんでした。

岩元さんは09年8月中旬に、9月末での雇い止めを通知されましたが、納得できないため、同9月4日に愛知労働局需給調整事業部に申告しました。その結果、労働局からは、業務の実態は専門業務とは言えず、自由化業務であったことが確認され、すでに原則1年の期間制限を超えていたため、是正指導及び直接雇用の推奨指導を行うと説明されました。

しかし、9月29日に愛知労働局から指導を受けたヒューマンリソシア株式会社が「パナホームと話し合った結果」岩元さんに提示した内容は、同一場所・同一業務の派遣就業延長でした。

これは、期間制限を超えている派遣業務に引き続き派遣の役務の提供を受けることは出来ないという国会での政府答弁、厚生労働省の見解に反するものです。そして是正指導にも関わらず派遣就業が継続していることは、法49条により是正・雇い入れ勧告が行われるべきものです。そのため岩元さんはこの提示に対し、労働者派遣法違反であることを指摘し、自らの希望はパナホーム株式会社での期間の定めのない直接雇用である旨を伝えました。

これに対してパナホームとヒューマンリソシアは、「期間制限は3年で、1年は超えていても良い」と説明しています。その根拠として、08年10月1日がパナホームによる1年の期間制限抵触日であったことは事実であり、岩本さんが就業する08年5月より前の07年10月から同一業務をしていた人を含め、抵触日を過ぎたまま就業させていたことは認めるが、「間違いだとは思わなかった」、「専門業務だと思っていた」ため、愛知労働局からは遡及して抵触日の延長手続きを行うよう指導されたことをあげています。そして現在、岩元さんへは2010年10月1日を抵触日とした新たな雇用契約書が示され、本来09年9月末で契約終了の予定ながら、「就職活動の猶予のため」3カ月間延長し12月末をもって雇い止めすると主張しています。

このように、労働者の申告により違法状態が認められながら、企業が違法を帳消しにでき、解雇までできるなどということを許せば、何のための申告制度かわかりません。

もし愛知労働局が、過去に遡って抵触日を延長できるとの指導を行っていたとすれば重大な問題です。原則1年の期間制限延長は、1年を迎える日までに適切な延長手続きを行うことにより最大3年まで伸ばすことが可能なのであって、適切な手続きがなされなければ、1年の期間制限はその時点で確定するのが当然です。この原則は、派遣を正社員の代替としないとする法の趣旨を担保する根幹部分であるはずです。

パナホーム、ヒューマンリソシア両社が当初より、業務の実態が専門業務でないことを認識していたことは、事前面接での説明や、業務内容の改ざんを求めた行為からも明らかです。法違反により期間制限違反が認定された以上、それ以後も派遣労働者を雇い入れるのであれば当然、直接雇用とすべきです。専門派遣をかたり、故意に期間制限を偽装し、抵触日を意図的に偽装する企業に対し、行政が厳格に法に定める責任を求めない限り、このような脱法・違法は根絶されません。そこで、以下の点について要請します。

  1. 企業の不法行動により被害にあっている労働者の保護を実現するために、労働者派遣法にそってただちに厚生労働大臣名による是正勧告、雇い入れ勧告を発動し、「業務取扱要領」にあるように、期間の定めのなき雇用になるよう勧告すること。
  2. 勧告に従わない場合、法の規定にのっとり企業名及び所在地、事業所名及び所在地並びに指導、助言、勧告、及び公表の経緯をあきらかにすること。
  3. 期間の定めのある派遣業務の期間制限は原則1年であることの指導徹底、並びに抵触日は過去に遡って延長できないということについて確認を求めます。

鳩山政権は政策の基本となる「三党連立合意」において、現行労働者派遣法を労働者保護法へと見直すとしていますが、このままでは岩元さんは法改正を待つ余裕のないまま12月末に解雇されてしまいます。したがって政府においては、現行派遣法のもとでも可能な限りの手を尽くし、企業に雇用責任を迫るべく、早急に対応していただくことを求めます。

以上

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