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【04.03.29】徳山ダム問題で日本共産党愛知県委員会がシンポ
浪費やめよの声今こそ

3月29日「しんぶん赤旗」

 日本共産党愛知県委員会は26日、「徳山ダム問題を考えるシンポジウム」を名古屋駅前の愛知県中小企業センターで開きました。

 同ダムをめぐっては、事業費の大幅追加(これまでの2540億円に960億円追加)が持ち出され、その負担を負う岐阜県、愛知県、名古屋市が水利権の削減を打ち出すなど、新たな事態が生まれています。出席者からは「いまが事業中止のチャンス。運動を強めよう」という声が相次ぎました。

 パネリストは徳山ダム建設中止を求める会事務局長の近藤ゆり子、日本共産党前参院議員の笠井あきら(参院比例候補)、同前県議の林信敏の3氏。

 フロアーから発言に立った党名古屋市議団の村瀬たつじ市議は、同市が先に出した、水道用水の水利権を半減させるなどの見直し方針にふれ、「市の見直しはあくまで事業に参加するというもの。水需要予測も参加するためのつじつま合わせ」と指摘しました。

 大きな政治問題でもあるだけに、「開発優先の国政転換が必要。参院選がターニングポイント」(林氏)との発言も出されました。

 閉会あいさつで八田ひろ子参院議員は「無駄をやめさせようの一点で、岐阜や愛知のみなさんが運動を大きくすれば必ず止められます。みなさんの意見を積み上げ、さらに運動を強めたい」と決意を語りました。

パネリストの(右から)林信敏、笠井あきら、近藤ゆり子の3氏=26日、名古屋市

パネリストの発言

笠井あきら氏

 世論は大きく変わっています。
 (高裁で農民側が勝った)熊本県の川辺川ダムの現地に行きましたが、地元の方からは「これまでのダムで水害がひどくなった」「ダムはもうこりごり」という声が共通していました。
 長野県ではダムをやめ、福祉、暮らし、教育充実予算が増やされました。日本共産党はダム見直しの『6つの提言』をしています。いまからでも徳山ダムストップを。

林信敏氏

 県民が利用している木曽川水系は過剰開発になっており、徳山ダムは必要ないと考えます。ダムは次々つくられたのに、水需要は水道用水で約6割、工業用水で約4割にとどまっています。
 今回の見直しの特徴は、長良川河口ぜきと徳山ダムをからめています。県は徳山の水を導水路で木曽川上流部(犬山市)に送り、長良川河口ぜきの水を、新たに尾張部に送るという案を持っており、このあり方も問う必要があります。

近藤ゆり子氏

 いま岐阜、愛知県、名古屋市が出した数字で利水は確かに減りました。しかし、水資源開発施設の意味があるのか根本的に問わなければならないのに、それをパスして利水容量を治水容量に振り替えて、それでいいことにしてほしいというのが国交省の方針らしい。フルプラン(木曽川水系水資源開発基本計画)や今回のダムの事業実施計画変更に住民参加はありません。住民参加を強調した改正河川法はなんだったのか問いたい。

 

 

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