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【03.07.04】愛知万博会場の古窯跡 灰の層 貴重な形態残す
県教委一転、価値認める

7月4日「しんぶん赤旗」

古窯隣の地層からあらわれた灰原の層(黒い部分)。下部の層には土器片が多数見えます  愛知万博会場の愛知青少年公園=愛知県長久手町=で発掘作業が行われている鎌倉時代の古窯跡について、県教委側は重要な遺跡ではないかのような説明をしていましたが、2日、これまでの説明をひるがえし、窯の一部や、周りの灰原(灰などの捨て場)が貴重な形態で残されていることを認めました。

 県教委の説明は、革新県政の会の堀一代表常任幹事(前日本共産党県議)らとの話し合いの席上おこなわれました。

 古窯跡は万博会場の「森林体感ゾーン」内になり、休憩所建設を予定しています。造成に先がけ「記録保存」の方針で発掘作業を行っています。

 5月15日に革新県政の会など市民団体や研究者が視察。地層断面にきれいな灰原の層があらわれ、中には廃棄土器(山茶わん)や炭が数多く堆積(たいせき)していました。3基ある窯も下部が残されているとみられました。同22日、県教委、県建設部公園緑地課、博覧会協会にたいし、保全、顕彰をと申し入れていました。これにたいし県教委側は、灰原の地層は、1970年代の同公園造成時に運ばれてきたもので遺跡的価値はないなどと主張していました。

 この日県教委側は、改めて調べた結果として、「灰原がよく残っていてびっくりした。再認識した。愛知県内で残っているのはまれではないか」などと述べ、埋め戻し残すことも考えるなどと答えました。窯跡についても、1基は分焔(えん)柱や天井など窯の構造が残っていることを認めました。しかし、県側は休憩所建設の計画は変えませんでした。

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